……と、個人的には思っております。
以前もBGMなど音楽については何度か取り上げましたが、今回あらためて「BLESSの音楽」について記事にまとめます。
BLESSオリジナルテーマ曲
BLESS日本公式サイトに飛んでいただくと、トップ画面の左上から音楽が試聴できるようになりました。
スピーカーのアイコンでオン、オフの切り替えができます。右側の音符アイコンから曲目が表示でき、それぞれの音楽を聴くことができます。
同じものを公式サイトではなく、YouTubeで聴くこともできます。
韓国BLESS公式チャンネルの「動画」リストに13曲とも収められています。
※BLESS韓国サービス終了に伴い、韓国公式チャンネルは閉鎖されております。
韓国ではこれらの曲、なんとダウンロードフリーのようです。羨ましい!
日本でもやってくれないかな、と大変期待しています。
韓国BLESS公式サイトでは、どのようにして音楽が決まったのか、かなりのボリュームを割いて語られています。
BLESSでは長時間ゲームの世界に居るため、「没入と弛緩を自然に誘導してくれる」「地球を包む大気のように存在している」音楽が必要だった、と綴られています。
参加アーティストを選ぶにあたり、プロデューサーが出した条件は3つ。
音楽制作の分野で羨望を集めるアーティスト
MMORPGゲームへの参加が初めての試みであるアーティスト
BLESSの物語に沿って、試行錯誤できるアーティスト
そうして、大勢の候補者の中から残ったのが、音楽界の巨匠「ハンス・ジマー」だった、というわけです。
映画音楽の巨匠 ハンス・ジマー
公式サイトにも以下のように記載がありますが……
BLESSの音楽を手掛けているのは、映画音楽の巨匠ハンス・ジマー(Hans Florian Zimmer)氏です。
1957年ドイツ生まれで、現在は米国在住。とにかく代表作がめちゃめちゃ多いのですが、映画『レインマン』でアカデミー賞にノミネートされ、映画『ライオン・キング』でアカデミー作曲賞とゴールデングローブ賞を受賞しています。
最近では、映画『ダンケルク』や『ドリーム』の音楽も担当しています。現役バリバリの売れっ子作曲家です。
(ハンス・ジマーの日本語ウィキにはBLESSの記載が見当たらないのですけれどもね……汗)
ハンス・ジマー氏の起用にはおそらく賛否あったと思います。上に書きましたように、スゴイ経歴の方ですから、まあ……たぶんお安くはないことでしょう。未だに「ハンス・ジマーを使わなければもう少し製作費を抑えられたはず」という意見は少なくないようです。
しかし、そこを敢えて起用したことで、「BLESSのストーリーを映画のように作り上げたい」という意気込みが伝わってきます。
CBT1での個人的な感想ですが、それぞれの種族で、同じ事象を違う角度から眺めるストーリーになっているのではないか? と思いました。つまり、物語を相互に補完しあっているワケで、全体像を把握するにはサブの育成が欠かせないのではないか、と……。
この推測が合っているかどうかは分かりませんが、もしそうであれば面白そうだと思いますし、サブの育成が簡単であればいいなあ(笑)と希望しています。
ジマー氏とのやりとりは、韓国と北米という距離の為、Skypeなどオンラインを通じたものに頼らざるを得ず、迂遠になるのは避けられなかったようです。これに対しジマー氏は「どうせ音楽を通じて語り合える」と言ったそうです。
ただ、そうは問屋が卸しません。最終的にはジマー氏のところへ韓国からゲームのコンセプトを説明するためのチームが派遣され、丁寧な説明と綿密な打ち合わせが行われたようです。
もうひとりの音楽担当 ローン・バルフェ
日本公式では触れられていませんが、音楽担当は、ハンス・ジマー氏ともうひとり、ローン・バルフェ(Lorne Balfe)氏が居ます。
ローン・バルフェ氏はスコットランドの音楽プロデューサーで、ハンス・ジマー氏の会社に所属しています。ハンス・ジマー氏ともたびたび組んでいて、今回もその例ですね。
とりわけアクションゲーム『アサシンクリード』やFPS『Call of Duty』の音楽を担当していることで知られますが、彼自身はほとんどゲームをしないそうです。ほかにも映画『シャーロック・ホームズ』や『ゴースト・イン・ザ・シェル』の音楽をジマー氏と共に手掛けています。
多忙を極めるジマー氏の代わりとして、ジマー氏の要望を受け、ローン・バルフェ氏が直接韓国を訪れ、スタッフとの詰めに当たりました。
「ハイロンとユニオンのテーマは、南北それぞれの陣営の観念に基づき、それぞれ異なる傾向の音楽が欲しい」というPmang側の要求に対し、バルフェ氏は「これはあなたの国の話ではないか?」と質問したそうです。
それにPmangがどう回答したか、は残念なことに公式サイトには記載がありませんが、「それ訊いちゃうんだ?!」と思いました(笑)
ともあれ、BLESSの音楽を創り上げるために、かなり突っ込んだやり取りがあったらしい、と想像できますね。
出来上がった音楽は、ビートルズも利用したというロンドンの由緒あるスタジオ、Air Studioで収録が行われました。120人のオーケストラによる演奏は、10時間に及んだそうです。
国ごとに用意された主題歌
私が、「本当にBLESSは音楽を頑張っているな」と思った点はここにあります。各国でサービスをする際、それぞれの国ごとにテーマソングを提供しているのです。
といっても、サービスされた国は今のところ、韓国、ロシア、日本のみ。しかもロシアは無期限停止ということになってしまいましたが……。
てっきりロシアのYouTube公式チャンネルも閉鎖されているかと思ったのですが、今も視聴することが可能ですね。
ハンス・ジマー氏の楽曲は格調高いものですが、ゲームそのものを阻害しないようゲーム世界に「溶け込む」よう作られています。CBT1の感想を見ると、そこが物足りない方もいるようです。
そこでPmangでは、「歌入り」のオリジナル曲も提供しています。
それでは、各国のチャンネルより。
『The Blazing Fire』The Lost Story
※ BLESS韓国公式CHが閉鎖されてしまったので、他の方の動画に代えさせて頂きます。
こちらの曲は、DJシミュレーションゲーム『DJMAX RESPECT』にも取り入れられています。
歌は同じなのですが、映像が違うのでこちらも上げておきます。
日本公式より『BLESS』トレイラームービー
https://www.youtube.com/watch?v=S9h9jZN6Nwg
アーティスト名はいずれ明らかにされるそうです。楽しみですね。
ロシア公式より『Let’s Battle』
なぜロシアで英語なのか……アーティストはイギリス人のようです……?
善し悪しはともかくとして、とても楽しい試みだと思います。
え~……さて。せっかくなのでロシア公式から動画をもうひとつ。
ロシア語の吹き替え収録シーンなどの、ゲームメイキング動画です。
残念ながらユニオン側の映像しか無いようですが、失礼しました、ハイロン側のマティアスさん居ました。のえるさん、教えてくださってありがとうございます(*>▽<*)
日本の声優さんと聞き比べても面白いかもしれません。
さいごに
MMORPGのストーリーは「添え物」とみなされることが多いです。「全部ESCで飛ばす」という方もいらっしゃるでしょう(笑)
しかし、せっかくここまで力を入れている物語です。一度は音楽を楽しみながら映像をご覧になってみてはいかがでしょうか。
BLESSは本当に音楽に力の入っているゲームだと思います。
これからも同じ姿勢でやっていってくれるのであれば、音楽とゲームを併せた色々なイベントが期待できるかもしれません。
実際、以前韓国では、BLESSオリジナルテーマ曲を使ったアレンジコンテストも行われています。
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日本でも同様のイベントがあったら面白いかもしれませんね。参加者がいるかどうかは未知数ですが……。
それでは。
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