デザインされたのは切手デザイナーの「星山理佳」さん。
この方の「料額印面」デザインは、今までも何度かバズっていまして、たとえば2015年の年賀状では「干支の羊のマフラーが12年越しに編みあがった」とか2016年では「猿が12年後には子持ちになっていた」とかいうのをお聞きになった方も多いのではないでしょうか。
ちなみに今年2017年、酉年は卵のデザイン。12年前は鶏のデザインだったので、「卵が先か鶏が先か」を12年越しで表現されたということですね。
平成30年 年賀はがきデザイン
さて、来年は戌年です。
当然、上から下まで干支のワンコだらけなのですが、例年にも増してデザインに気合が入っています。では、さっそくつぶさに見ていきましょう!
切手の部分になります。
ワンコの絵と日の出と富士山の絵、はすぐ分かりますが、鼻のところが「フじ」の文字になっています。(フジかもしれません)
その切手の下の部分です。
小さすぎて写真でもハッキリしませんね、ごめんなさい(汗)
肉球に富士山が隠れているのと、爪の部分がFUJIの文字になっています。
「塗りつぶされた部分」と「余白部分」とで見えるものが違う、という「騙し絵」の代表作が「ルビンの壺」ですが……まぁ、これはググってみてください(笑)
それから、マイクロ文字で「あけまして」「おめでとうございます」と書かれています。ここはぜひ実物をご覧になってみてください! スマホのカメラでも頑張って撮影出来た、という方もいらっしゃいます。
葉書の下の「お年玉」部分には、コーギーとダックスが居ますね。
真ん中の部分は柴犬っぽいですが、なんとしっぽのところにとても小さく「ふじ」の文字が!
これも私の写真では無理だったので、やはり実物でご覧になってほしいところです。
構図は「富岳三十六景」の「神奈川沖浪裏」をモチーフにしたのかなぁ、と思います。
また、インクジェットではない「年賀はがき」にも色々仕掛けがあるそうです。小さくNENGAという「マイクロ文字」がどこかに隠れているそうですよ! 私は見つけられませんでしたが……(汗)
こちらは「山田泰子」さんデザイン、無地の年賀はがきの切手部分。
【追記】……てっきりネズミだと思っていたモノは犬でした……ごめんなさい。NENGAの文字は「そこだったか!」と思いました。
絵馬の「年賀はがき」が、凄いことになっているようです。マイクロ文字、昨年の干支、来年の干支、犬の文様、6つのひょうたんを探して見てください。 pic.twitter.com/XzJh0sxdZ9
— 公益財団法人 日本郵趣協会 (@kitteclub) January 10, 2018
葉書の下の「お年玉」部分にはヒョウタンの絵がちりばめられていますが、お年玉の「玉」の字の点が、小さなヒョウタンになっていたりします。また、年賀状デザインの中には、お年玉部分が犬ではなく猫のイラストのモノもあります。
切手や官製はがきなどは、そのものに価値がある「有価証券」なので、偽造防止のために特殊なインクを使うなど様々な工夫が凝らされています。「マイクロ文字」もそのひとつです。
※ はがきや切手の写真をそのままインターネットにアップするのはダメです。詳しくは以下の総務省のサイトなどをご覧ください。
総務省「郵便切手類の模造等」
年賀はがきの郵便料金について
「年賀はがきを出そう」という方は期間にご注意を! 年賀はがきは52円ですが、それ以外のはがきは郵便料金の改定により62円になっています。
たとえ年賀はがきでも、決められた期間以外での投函だと62円かかってしまいます。
年賀はがきを52円で差し出せる期間は2017年12月15日から2018年1月7日まで。
松の内、といわれる間ですね。それ以外の期間に年賀はがきを使用する場合は10円切手を別に貼らないといけません。また、元日に届けるには、12月25日までに投函しましょう。近隣ならちょっとぐらい過ぎても大丈夫らしいですが、保証はしません(笑)
1月1日を「元日」、1月1日の朝(午前中)を「元旦」と言うそうです。午前中に年賀状が届くとは限りませんが……。
「日本郵便」は民営化されて株式会社になりましたが、「特殊会社」という、一般の企業とはちょっと違う扱いです。
郵便法によって色々定められていて、郵便料金も自社で勝手に決めることはできず、総務大臣の認可が必要です。
「切手デザイナー」という仕事
切手のデザインを考えるのが「切手デザイナー」のお仕事です。
切手デザイナーは、以前は日本郵政公社の国家公務員でしたが、2007年より民営化されましたので、現在は日本郵便株式会社の社員です。切手だけでなく、はがきのデザインもします。
切手は有価証券なので、デザインにあたって様々な制約をうけます。記念切手の場合だと、スタートから約1年半~2年ほどかけて製品にするそうです。
切手デザイナーは戦後から現在まで数えても、全員で二十数人しかいません。募集は不定期で、美大や美術系の専門学校で募集が行われます。「職業ガイド」によると、2015年、日本の切手デザイナーの人数は7人です。
年間に発行される切手の種類は50種類以上。そのほぼ総てのデザインを担っています。
ごくごく稀に、一般から公募されることもあります。
たとえば「動物愛護週間制定60周年記念切手」では、切手デザインに使用するための犬・猫の写真を一般から募集しました。
「切手デザイナー」には、デザインだけでなく、トークイベントを行ったり、マスコミのインタビューを受けたりと、広報の一面もあります。
切手について知りたい
日本郵便の施設といえば「KITTE」が有名ですが、こちらには切手に関するものはほとんどありません。
日本郵便と東京大学総合研究博物館が共同で運営を行うミュージアム「インターメディアテク」や1931年創建当時の東京中央郵便局の局長室を再現したスペースはありますが、商業施設の色合いが強いです。名古屋と博多にも「KITTE」はありますが、同様ですね。
「色々な切手を見たい」「切手の歴史などを学びたい」という場合は、以下の博物館をお勧めします。
東京都豊島区目白にあり、日本および外国切手を約35万種、カバー(封筒)類を約15,000枚、図書約10,000冊、雑誌・オークション誌を約1,500種以上有する、国内でも珍しい郵便切手の博物館です。駐車場はありません。
開館時間 午前10時30分~午後5時
休館日 月曜日(祝日の場合も)、展示替時、年末年始
入館料 大人200円、小中学生100円
最寄駅 JR山手線目白駅、東京メトロ東西線および西武新宿線高田馬場駅、東京メトロ副都心線雑司が谷駅
開館時間:午前10時00分~午後5時30分
入館料:大人300円、小・中・高校生150円
休館日:不定休
最寄駅:東武スカイツリーライン東京スカイツリー駅、東京メトロ半蔵門線および京急線・都営浅草線および京成成田空港線・成田スカイアクセス京成線押上(スカイツリー前)駅
開館時間:午前9時30分~午後5時
入館料:無料
休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、 翌日休館)、年末年始、臨時休館日
最寄駅:京浜東北線王子駅、東京メトロ南北線王子駅、都電荒川線王子駅前
開館時間:午前10時~午後4時
入館料:大人500円、中・高生200円、小学生以下無料
休館日:火曜日(祝日の場合は翌日休)、臨時休館日
最寄駅:神戸電鉄有馬温泉駅(駐車場あり)
※ 情報が古い可能性もあります。最新情報は各サイトにてご確認ください。
それでは、以上です。私は今から年賀状書きますよ~!(笑)
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