「シネマグラフ」とは、写真やイラストなど静止画の一部分だけが動いている画像のこと。
以前当ブログでは、マイクロソフト社の「Cliplets」(クリップレッツ)という、無料で「シネマグラフ」が作れるアプリをご紹介しました。
関連記事
シネマグラフが作れるMicrosoftの無料ソフト「Cliplets」の使い方
今回ご紹介するCorel(コーレル)社製「PhotoMirage」(フォトミラージュ)は、同じく「シネマグラフ」を作れるソフトですが、大きな違いがあります。
「Cliplets」が動画からシネマグラフを作るのに対して、「PhotoMirage」は静止画(写真やイラスト)からシネマグラフが作れるのです。フォトアニメーション作成ソフト、とあります。
Animate clouds and water with PhotoMirage
フォト、とありますが静止画なら何でもいいので、イラストも勿論動かすことができます。
昨年2018年7月10日に発売されたソフトです。
ソースネクストからも発売されています→PhotoMirage(フォトミラージュ)
対応OSは、Windows 10/8/8.1/7。
「たった3ステップで動画に」「イラストをアニメーションに」というこちらのソフト。
「PhotoMirage」公式サイト(英語)に無料試用版があったので、落として使ってみました。
体験版だと、30日間の使用期限と、ウォーターマークが入ります。
「Free Trial」とか「Download trial」とかいうボタンからダウンロードができます。
「PhotoMirageInstaller.exe」というファイルが落とせるので、ダブルクリックなどで実行してインストールします。
以下のような画面が出てきます。
インストール画面
容量は2.61MBですね。
インストールの最後にユーザー登録画面が出てきます。
登録しないと使えないので、メールアドレスをいれて「登録」します。
以下のようなメールが送られてきたら登録完了です。
デスクトップにはショートカットアイコンが出来上がっているはずです。
「PhotoMirage」を起動すると、「はじめに」画面が表示されます。
チュートリアルとかご覧になる方はまずそちらを。
PhotoMirage公式サイトのチュートリアルページ(こっちは日本語対応でした)
見ない場合は閉じちゃいます。まぁ、後回しでもいいと思います。
「開く」ボタンで加工したい写真やイラストを呼び出します。
左上にアイコンが6つ並んでいますが、左から「アニメ化」「マスク」「選択」「フリーハンド選択」「スマート修整」「トリミング」のボタンです。
最初は「アニメ化」が選択された状態になっています。
動かしたい部分を矢印(モーションアロー)で、動かしたくない部分は「アンカーポイント」で指定していきます。
「モーションアロー」と「アンカーポイント」を切り替えながら、マウスでクリックしたりドラッグしたりして範囲を指定します。
矢印の向きで動きの方向を。矢印の長さで動く強さを指定できます。
「速度」でも指定できますが。
右下に「ズーム」や「パン」のボタンがあるので、細かく指定したい時はそちらで拡大しながらクリックしていきます。
※ 使わせて頂いた「絵画」は、アムステルダム美術館収蔵のフェルメール作『デルフトの小路』です。
関連記事
世界の美術館・博物館が公開! 無料で自由に画像を利用できるサイトまとめ
ちなみに「トリミング」では、公開する場を想定した比率の設定が行えます。
こちらの画像はYouTubeを選んだところ。
ご覧のように切り取られてしまうので、今回はオリジナル比率のまま進めます。
「スマート修整」は明るさや彩度などを自動的に調整して、画像をきれいにしてくれる機能ですが、今回はもとが絵画なので、これも飛ばします。
「選択」ボタンや「フリーハンド選択」は、矢印やアンカーポイントを修正する時に利用します。ポイントを移動したり削除したりする場合です。
設定が終わったら「出力」します。
「ファイルの種類」は「GIF」「MP4」「WMV」から選べます。
「MP4」や「WMV」だと、品質やループ時間を設定できたりします。
「画像サイズ」もご覧の通り。
無料試用版だと使えない設定もあるようなので、そのあたりはあきらめるしかないです。
さて、ここで「フレームを満たすように画像サイズを変更」にチェックをつけたままだと、トリミングされてしまいます。
なので、チェックを外して保存します。
こうなりました。
GIF形式で保存しています。雲が流れているのがお分かりいただけると思います。
「動かない部分」を指定するのに「マスク」を使うこともできます。
「アンカーポイント」だと、動く部分と動かない部分がパッキリ分かれるのに対して、「マスク」だと境界をぼかすこともできます。
「円形」か「四角」を選んで、動かしたくない部分を塗りつぶしていきます。ブラシサイズを変更できるので、細かい部分も塗りつぶせます。
それから先ほどと同様に、モーションアローで雲に動きをつけます。
すると、以下のような形に……。
建物も動いてしまってますね(汗)
これを避けようと思ったら、こんな感じに塗りつぶし部分を大きめにとるといいかも。
ま、なんとかなったでしょうか(笑)
今回のサンプルのように、動かしたい部分、動かしたくない部分がはっきり分かれている場合「マスク」は不向きですが、たとえば動物の毛並みとか鳥の羽根とか、もっと境界の曖昧なフワフワしたものを動かすときには、マスクが適しているのかもしれません。
「アンカーポイント」を上下につけてみました。
空と道が、ゆ~っくり動いているのがお分かりいただけるでしょうか。
パッと使ってみた感想は「高クオリティを求めるほど難しくなるかも?」。操作は簡単なのですけれどもね。「レイヤー」もあるので、高度な事をしようと思えばできると思いますが、それなりに複雑になるかもしれません。
とはいえ、アイコンなどインターフェイスはシンプルなので、直感的にわかるといえばわかります。
体験版の場合、ソフトを閉じると以下のようなメッセージがでます。
「まだいいわ」ということでしたら閉じちゃいます。
もし「購入してみよう」ということでしたら、公式サイトだとなかなか強気な価格なので、ソースネクストのPhotoMirage(フォトミラージュ)セールを狙うといいと思います。3割引~5割引ぐらいで入手できるんじゃないかな。
公式サイトだと直販価格で税込9,015円です。
ソースネクストのことなので、おそらく定期的にセールをやるだろうと思います。買い逃してしまった方も、ウィッシュリストに入れておけばいずれ通知がくるのでは(やらなかったらごめんなさい)。
また、同社の写真編集ソフト「PaintShop Pro 2019 Ultimate」には、「PhotoMirage Express」版が含まれています。
もっと色々な名画を組み合わせてアニメーションにするのを、ちょっとやってみたいですね。ゴッホの映画でそんなのがあったと思いますが……そんな感じに近づけられたら面白そうです。
それでは、今回はここまで。
コメント