いいですよね、紙の本……今回のは本というか、冊子でしたが。
事前情報無しに家人に見せたところ「どうしたのこれ」と言われたので、自宅でプリントアウトしたものではなくて、ちゃんと本に見えたということでしょう。
製本直送.comは1冊から本にしてくれるオンデマンド印刷の会社です。
刷版をする「オフセット印刷」と違い、データを直接出力する印刷方法が「オンデマンド印刷」(デジタル印刷)。
オンデマンド印刷はオフセット印刷より印刷の美しさで劣りますが、工程が減るので、小ロット数から安価に印刷できるのがメリットです。
ただしオフセット印刷は一度版を組むと量産が可能なので、刷れば刷るほどお安くなります。ので、ある程度の部数……100? 200? ぐらいで金額が逆転する、という記事も見かけました。
また、最近はオンデマンド印刷の技術の発展がめざましく、オフセット印刷とあまり遜色ない出来上がりだったりもするよう。でもこのあたりは色味や印刷所にもよるのかな……?
商業印刷にはオフセット印刷、というのがお約束だそうですが、アマゾンや出版社が次々とプリントオンデマンド事業に乗り出し、書籍の売り上げでオンデマンドの占める割合は増えてきているのだそうです。
というわけで、今1冊だけ印刷してくれるところも増えているみたいで、調べてみたら本当にたくさん出てきました。
お試しに自分用に1冊だけ、という場合でもそれなりに選択肢がありますね。
私の決め手も「値段」だったわけですが、いくらぐらいで済んだかとか、以降で触れていきます。
まず、こちらが実際に届いた現物です。
原稿はこのブログにも載せています、「文字入力の速度を上げる12のコツ」を使いました。
コツを1つまとめて、本では「11のコツ」になってます。
本文が25ページ。2つほどうっかりポイントがあって、ページ数はそのひとつなのですが、これについてはまた後ほど。
こちらが裏表紙。サイズ比較のためにメジャーも。
左下に小さくあるのは、用紙サンプルです。普通に依頼すると110円(税込)かかりますが、製本と一緒なら+60円です。
表紙と裏表紙のイラストは「ガーリー素材」さんのフリー素材をお借りしました。
以前は素材集(書籍)も販売されていたのですが、終了しちゃったんですね……ちょっと残念です。
製本直送.comを利用するには、会員登録が必要です。登録すると「マイページ」が使えるようになります。
こちらが「マイページ」の画面。
で、ここから「表紙登録」と「原稿登録→入稿」を行います。別々に作るんですね。あらかじめ表紙を作って登録しておかないと本文に移れません。
コースは以下のような感じで、製本直送.comのサービスでも表紙が作れるようですが、今回はクリップスタジオで作りました。コースだと「表紙作成コース」になります。
(自動コースを利用すると表紙がズレるという口コミもあったので……)
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カラーはCMYK推奨とのことなので、jpg形式のCMYKで登録しました。RGBでも入稿できなくは無いそうですが、色味は変わるそうです。
ソフトが無くても以下のようなサービスもあります。
RGB⇒CMYK変換ツール(シメケンプリント)
CMYKで書きだしたものの、PC画面だとタイトルがボケているようにも見えて微妙……だったのですが、印刷されたらそうでもありませんでした。
本文ファイル(PDF)はこのように。
フォントはメイリオです。
印刷後がこちら。
余白が淋しかったので小さいイラストを入れましたが、こちらはデザインカッツさんの素材を使わせてもらっています。
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製本直送.comには料金シミュレーターがあって、値段がいくらぐらいになるかを事前に確認できます。
今回の仕様はこのようにしてみました。
中綴じか無線綴じで迷いましたが、無線綴じだと少し価格が上がりますし、25ページなら無線綴じにするほどでもないかな、と思いまして。
そのかわり(?)表紙に「ラミネート加工」をしてもらっています。PP加工とも言われるものですね。
PP加工をしないと剥がれやすいという記事を見たので、このように。
表紙は中綴じの場合「中綴じ専用紙」になります。無線綴じの場合は薄い紙と厚い紙が選べるようです。
本文用紙は同価格の物が3種類ぐらいあったのですが、ページ数が少ないので一番厚そうなものを選んでいます。結構しっかりした手触りなので、これで正解だったなー、と思います。
で、最終的な価格はこちら。
自分の本を作って送料込ワンコインで収まるとか「すごい」のひとことです。
ページ数を25ページで算出していますが、こちら実際には26ページで出ます。2円上がっていました。
これがうっかりポイントひとつめで、裏・表・裏・表……ですから、そりゃページ数はかならず偶数になるんですよね。
そのせいで奥付の後に空白1ページが入ってる本になってしまいました。奥付は最終ページが良かったな……。
うっかりポイント2つめはこちら。
左上、ちょっと印刷が切れてるのわかりますかね。上の部分も微妙に白いラインが……1ミリもないですが。
こちらは塗り足しの不足のせいです。
以下が入稿した表紙データなのですが。
破線部分まで塗ってません。
そのせいで上記のようになってしまったと思われます。ちゃんと塗りましょう。
本文は一太郎で作って「JUST PDF 4」でPDFファイルにしています。
画像圧縮方法がどうすればいいのか分からず標準にしてます。無事印刷できましたが、どなたか正解を教えてください……。
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表紙を保存した後や製本を注文する前にPDFファイルを落として仕上がりが確認できます。
発注まで完成すると、「製本ギャラリー」というところに表紙を登録するか訊かれます。私はしませんでしたが、本の宣伝をしたい方にはこういうのもアリですね。
注文完了はメールでも届きます。ページ数のミスや用紙サンプルの金額があるので、見積もりと金額がちょっと違います。
発送された際もメールも届きます。そのメールが11月27日、手元に来たのが12月1日でしたが、これは郵便受けをいつ覗くかで1日ぐらいずれますよね(笑)
製本直送.comには「ブックパレット」という製本から販売まで出来る姉妹サイトもあります。
プリントオンデマンド事業だと販売窓口がアマゾンだけのところも多そうですが、こちらはアマゾンと丸善ジュンク堂がありますね。
「ブックパレット」も2019年9月から始まった本当に新しいWEBサービスですが、今後このような事業は増えていくのでしょう。
紙の本が好きなので、こういう方法でも、日本の紙と印刷の技術が残ればな、と思います。
それでは、今回はここまで。
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